マンションの床をリフォームして無垢フローリングに張替えるには基礎知識が必要

無垢フローリングをマンションの床に貼るリフォーム工事をしました。
天然の無垢フローリングは木の匂いがして毎日気持ちいいですよね。
マンションは元々無垢フローリングではないため、
意外とマンションには無垢フローリングにすることができないのではないか?と思っている方が多いのです。
しかし、マンションでもあるポイントに気をつけていけば
無垢フローリングにすることができるので解説していきます。
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同じフローリングでもマンションと戸建ての家では床に防音規制があることです。
歩くと床にフワフワした感触がありませんか?
このフワフワした物が防音規制をクリアするための防音材の感触です。
無垢フローリングでこの防音規制をクリアする床材でリフォームしました。
もくじ
マンションのフローリング張替えリフォーム
マンションの床を張り替えるのは「リフォーム工事」の一つです。
触った感じが木だととても気持ちがよく、
住んでいる空気まで変えることができるのが無垢フローリングのいいところです。
フローリング材の種類とフローリングの選び方
大きく分けてフローリング材には「集成材」「積層材」と「無垢材」の3種類があります。
最初に集成材からお伝えします。
パッと見で木材に見えますが、実はそうではないのですね。
皮を剥がして行きます。
ウエハースみたいですね。
これが集成材ですね。表にプラスチックを貼り付けています。
ボンドを大量に使っているのが集成材です。
そのほかの床材ではビニール素材のクッションフロア(CF)やマンションの共用部分によく使われる長尺シート、タイルなどがあります。
選ぶときは実際に触ったり臭いを嗅いだりして自分の身体に合うか?感覚に合うか?を試しましょう。
フローリングは見た目でジャケ買いすると、自分の感覚に合わなかった場合、後で張り替えると大きな金額になって失敗してしまいます。
マンションの床材に無垢フローリング材を使うメリット、デメリット
無垢フローリングとはその名の通り、無垢材(木材から切り出したそのままの塊)でつくられたフローリング材です。単層フローリングとも言います。
無垢フローリングのメリット
メリットはなんといっても無垢素材の安心感。
無垢材なので触った感じも優しくてなんとも言えない感覚です。
接着剤(ボンド)が使われていない分、空気も淀まず、湿気を吸いやすく夏はとても快適です。
さらに無垢フローリング最大のメリットとしては
床材を張って年数が経ち傷や汚れがあっても表面を削ればまた新しい木の表面が出てくるため、キレイな状態にできるというのが無垢フローリング材にすることの大きなメリットです。
無垢フローリングを張った状態のまま表面を削って、床の表面をリニューアルする専門業者もいます。
もしマンションを売る場合にも新品同様のフローリングに戻すことができるという木の特性を生かした最大のメリットが無垢フローリングにはあります。
床面積70平米削るとザックリとですが約30〜40万くらいでリニューアルできます。
いいものを長く使うという鉄板の昔からの知恵ですね。
無垢フローリングのデメリット
無垢フローリングのデメリットは経年で反ったり曲がってくること。
対策としては、ベランダに軒があれば(ベランダが広いなど)無垢フローリングに当たる直射日光が防げるので、将来の反りや曲がりなどは防ぎやすくなります。
そして、窓ガラスに遮熱フイルムなどを貼ってUVカットすると対策になります。
無垢の木材は呼吸しているため、乾燥している季節の冬には無垢フローリングの継ぎ目に隙間ができてしまうこと。無垢材とはそんなものです。
さらに、マンションの使う場合には音の反射が大きいため、マンションによっては遮音効果を持たせる必要が出てきます。
遮音性を高めるには二重床工事や防音シートを敷く工事が別途必要になります。
マンションの遮音性と防音性
マンションの床リフォームをする際に一番気をつける点は
マンション管理組合の定める(協定や規約)による遮音性能です。
どんなマンションも遮音等級はL-55以下が指定されています。
厳しいマンションでは張り替え工事ができないマンションもありますので
あらかじめ管理組合に確認してください。管理会社でも教えてもらえます。
フローリングの遮音等級は床の遮音性(遮音効果)を表すL値
L値とは上階の床で生じる音がどの程度小さくなるのか?の基準です。
一般のマンションでは遮音等級L-55以下が望ましいと考えられています。このL値はコンクリートスラブ(下地の床)の厚みを150mmとして測定したデータから推計されています。
△L等級(デルタ・エル・とうきゅう)
△L等級とは、床材(バリアレスフロアー)を建築物に施工することで得られる遮音性能の効果(床衝撃音レベル低減量)を実験室で確認し試験結果を踏まえて等級で区分したものです。
軽量床衝撃音(△LL等級)
椅子を引くギーという音やスプーンやフォークなどを落とした「チャリン」「カラン」比較的軽くて硬い衝撃音。
重量床衝撃音(△LH等級)
重たいものを落とした時にする「ドシン」や走った時にする「ドタバタ」音などの重くて鈍い衝撃音。
騒音の発生原因はフローリングのどこなのか?
原因はフローリング材が壁と擦れて音が出るのが騒音発生の要因の一つです。
歩いたり、モノを落としたり引き摺ったりするとフローリング材が振動して壁と擦れて音が出るのです。
マンションの内装工事には
壁先行工法(壁を先につくってから壁をつくっている工法)
床先行工法(床を先につくってから壁をつくっている工法)
の2つがあります。
現場の都合によって壁先行か床先行に分かれるからですが、
床先行であれば間取りを変える場合にも壁だけ工事すればいいのですが、
壁先行であれば床を外さないと壁にたどり着けません。
そのためマンションリフォーム工事でフローリングの予算が変わってしまいます。
マンションの床フローリングの構造
以上を踏まえ、マンションのフローリングを張り替える場合には直張り工法と二重床工法の2通りから選択する必要があります。
直張り工法と二重床(床上げ工事)工法の違い
直張り工法ができるのは築年数が古く、遮音性などの規約がないマンションになります。
比較的築年数が新しいマンションだと遮音性能の規約が定められているため、
ユニットフロアとも言われる床上げ工事を行って二重床にすることが必要になります。
(トイレの床を解体したところ)
(床下にある配管)
ユニットフロアは全面にではなく、配管を必要とするトイレ・洗面などの水まわりに使われていることが多いです。
フローリング張り替え作業の流れ
1、管理組合に申請書を提出する。
マンション管理組合の規約に沿って工事計画を提出する必要があります。
作業時間・遮音規制・搬入、搬出時の廊下、エレベーター、玄関など共用部分への養生など、一戸建てとは違ってクリアすることが多いです。
2、審査OKの場合、床フローリング工事に着手ができます。
3、解体工事(現場の床を取り除きます)
解体時には大きな音がするため、せめて両隣と上下階の部屋には挨拶しておきましょう。
着工前に挨拶を済ませておくのがマナーです。
4、現況確認
床をバラバラに解体していくと配管もむき出しになっていくため水漏れなど
予想もしていなかった状態が丸見えになってきます。
人間ドックみたいなものですね。
古いマンションであればより不確定要素の可能性が高まり追加工事の発生が考えられますね。
例えば、室内の配管を交換したり、現代の生活に合わせた電気容量の追加、
毎日の生活が便利になるコンセントやスイッチの追加、
電気代が安くなるLEDへの換装などです。
5、フローリング材の搬入
フローリング材は長いので、トラックの荷台の長さが限界です。
そのため、長すぎて搬入時にエレベーターが使えず階段で運ぶこともあります。
このためサイズが限られるので、フローリング材に必ず継ぎ目ができているのは
マンションという条件下での施工のためだからですね。
6、フローリングを張るための下地工事
和室だった部分などには段差があり、そのままフローリングを張り付けることができないので、下地を立ち上げてその上にフローリングを貼ります。
下地はモルタルを使うことが多いですね。
7、床貼り工事
墨出し
どこまでどう貼るかの目安をつけるため、線を書くことを墨出しと言います。
節の位置や木材の色合いを加味して床に組み付けていきます。
センスが必要になります。
床を張ります。
まっすぐフローリングを貼るだけでなく、
斜め張ったりしてデザインをします。
フローリングを貼ります。マンションだと床にボンドで直接固定するのがほとんどです。
8、無垢フローリングの場合はワックスやオイル、塗装などをします。
ワックスやオイルには商品ごとに臭いの違いがあり、臭いがきついものがあるので試してから塗るのが安心です。
せっかくフローリング工事をしても臭くて住めないと何のためにリフォーム工事をしたのか分かりませんよね。
フローリングに塗るワックスやオイル選びではジャケ買いするのはやめておきましょう。
マンションの床材に集成(積層)フローリング材を使うメリット、デメリット
集成フローリングとは合板・MDFの上に一枚の板を接着剤(ボンド)で張り合わせてフローリング材にしたものです。積層フローリングも板や棒をボンドで張り合わせているため同じ部類になります。
集成(積層)フローリングのメリット
集成フローリングのメリットは経年で反ったり曲がってくることやフローリングの継ぎ目に隙間が出来にくい(たまにありますが・・・)こと。
無垢フローリングと集成フローリングを比較すると価格が安い(種類によってはコストが逆転することもある)というローコストなところが集成フローリングの魅力です。
また、表面のデザインにいろんなパターンがあること。
手入れをすることが少ないこと。
無垢材っぽく見せることができるのが最大のメリットですね。
集成(積層)フローリングのデメリット
デメリットは、臭いに敏感な人には接着剤(ボンド)の匂いがすることです。
常に揮発成分が発散しているため健康にはあまり良くないでしょう。
集成フローリングをつくるときにかなりの量の接着剤(ボンド)を使っているからです。
そして、長年使っていくうちにフローリングの表面に傷が出来ても表層を削ってキレイにすることは出来ません。
集成フローリングをキレイにする際にはフローリングごと張り替える工事と予算が必要です。
床フローリング工事価格の例
床フローリングを実際に施工してみて金額を挙げます。工事価格例の発表はしばらくお待ちください。
床をリフォームしたら壁が気になりますよね?
壁のリフォームについて考えてみましたのでご覧ください。
マンションの床を無垢フローリングに張替えたリフォームについての内容は以上です。
ここで使った無垢材などの
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