サントリー樽ものがたりに行って無垢材の家具を考えた。

サントリー 樽ものがたりに行ってきた
梅田にあるグランフロント大阪に、サントリーが直営しているお店があるのを知っていますか?
そこでは料理とウイスキーが楽しめるレストランだけではなく、
ウイスキーづくりに使う樽を、机や椅子などの家具に加工した製品を
展示販売しています。
ここに行った目的は、ホワイトオークについての勉強です。
なぜサントリーでホワイトオークが学べるのか?
そう、ウイスキーづくりに使う樽はホワイトオークで出来ているんですよ。

(森の王と言われるホワイトオーク)
樽に使うホワイトオークは当然無垢材。
ボンドで貼り合わせた集成材ではありません。
飲み物に使いますもんね。
ウィスキーを何年も入れて熟成させるため、
漏れないように防水性が高くなるようにつくるのが大切です。
樽に詰めたウイスキーは1年間で2〜3%蒸発し
12年経つと2/3の量になるそうです。
これは、アルコールより水の分子が小さいので
水分が蒸発していくそうですよ。
だからウイスキーは濃厚な味わいになるんですね。
樽はウイスキーが漏れないように
ホワイトオークを柾目(マサメ)どりをして樽の材料に用いるのが特徴です。
柾目とは木目が真っ直ぐな部分。
一本の木からもそんなに多く取れません。
この樽は50〜70年使用すると、
ウィスキーに必要な成分が出なくなるので
廃棄するか、再利用することになります。
そこで、サントリーでは家具に使用しているのです。
樽に使う木材は曲げているので、まっすぐな板ではない!?
私もとっても気になっていました。
もちろん、樽の雰囲気をそのまま出した家具も売られていました。
ですが、安心知ってください。
蒸気でまっすぐにしてテーブルやキャビネットなんかもありましたよ。
虎斑(トラフ)という柾目だからこそ出てくる模様があります。
イギリスでは「タイガーグレン」というそう。
どちらが先に言い出したのか?不明ですね。
このようなことも樽ものがたりにいくと教えてもらえますので
ぜひ行ってお話してみてください。
セミナーもやっていました。
ウィスキーづくりは50%ほどは解明できているが
残りの50%は何が起こっているのか未だによく分からないそうです。
奥深いですよね。
ウヰスキーの歴史
日本では1928年に鳥井さんが山崎でつくり始めたそうです。
当初は寿屋と言ったそうで、その後サントリー に改称。
日本でのパイオニアですね。
イングランドに併合された際、
ウイスキーに税金がかかるようになったとのこと。
その際に、樽に詰めて隠した(税金逃れ?)
1年や2年経って飲んでみたら
若干アンダーグランドな歴史があるのが
ウィスキーというお酒の面白いところです。
今度からはジックリ味わうとします。
さて、ウイスキーを飲みながらオークで出来たテーブルや
椅子なんていいですね。
サントリーの樽キャビネット
私が一番気になったのは「樽キャビネット」です。
一見してただの樽(一般家庭になさそうなところ)をキャビネットにしてあります。
お店の什器にも良さそうですね。
ウイスキー樽を一回バラして、
金具や留め金を装着し組み立てます。
しかし、無垢材は曲がったり反ったりするので
うまく樽にならないものも多いのだとか。
失敗したら廃棄なのだそうです。
単に素材をホワイトオークというだけではなく、総合的に考えても貴重な素材ですよね。
床のフローリングに使ったらどうなるのだろうか?興味本位で採用しました。